簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます
     

 

『経済と経営と会計がよく分かるメールマガジン』 
                   Vol.1 2005/4/30

簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます

1.上場企業の業績と景気の関係(Side-A)
2.メルマガ紹介 〜 2誌ご紹介
3 .お勧めの会計入門書
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1.◆◆◆上場企業の業績と景気の関係(Side-A)◆◆◆

 

先日テレビを見ていたらアナウンサーが、
「上場企業の業績はかなり良くなっていますが、
我々庶民の感覚とはかけ離れているようです。」と言っていました。

 

確かにバブルの頃は、上場企業の業績が良くなれば良くなる程
私たちの給料も上がっていきました。
それは上場企業の業績と景気に次のような関係があったからです。

企業の売上の増加→売上総利益の大幅な増加→従業員の給料の増加
→仕入コストの削減は行わない→それでも利益の増加

なお、売上総利益とは、売上から売上原価を
差し引いた利益を表しています。

つまり、バブルの頃は増加した企業の利益を、従業員や取引先に分配しても、 なお企業の業績は良かったのです。

それに対して最近は業績を良くするために、
次のような方法を取る企業が増えてきました。

売上の減少→売上総利益の減少→それをカバーするための
従業員の給料の削減→さらに取引先と交渉を行って仕入コストの削減
→その結果何とか最終的な利益の増加

このように、同じように上場企業の業績が良くなったと言っても
バブルの頃と今では大きな違いがあります。

 

日産がリバイバルプランによって復活しましたが、
その戦略の一つに取引を行う部品や資材メーカーの数を半減して
調達コストを下げるというものがありました。

つまり、取引があった企業の中で、日産の要求する
スピードとコスト削減についてこれる企業はそのまま取引を継続
することができましたが、そうでない企業は取引が打ち切られてしまいました。

以前は上場企業の業績が良くなると、
その傘下の系列企業は平等に恩恵を受けていました。

しかし、現在は選ばれた系列企業のみが、上場企業の好業績の
恩恵を受けることができるという方向に変わってきたようです。

そして、多くのサラリーマンや個人事業主の収入が減少したため、
不景気と言われるようになりました。

 

景気を表す代表的な指標としてGDPがよく利用されますが、
GDPはバブルの頃と比較して、どの位減少しているでしょうか?
この点については、次回のメルマガ
「上場企業の業績と景気の関係(Side-B)」で説明させていただきます。


002上場企業の業績と景気の関係(Side-B)へ

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