効率良く簿記をマスターするには、簿記を会計と一緒に学ぶことが大切です
     



『経済と経営と会計がよく分かるメールマガジン』 
                   Vol.3 2005/5/19

簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます





1.日本は本当に資本主義か?(Side−A)
2.メルマガ紹介
3.お勧めの会計入門書
4. リンクをリニューアルしました
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こんばんは。
アカウンティング・インテリジェンスの望月です。

前回のメルマガでは、GDPを分析しながら
人々の間に格差が生まれ始めたのではないかという話をしました。

格差が実際に生まれてきたのは、
バブルの崩壊以降だと思います。

今回はなぜ、日本では格差のない経済システムが可能だったか
というお話をさせていただきたいと思います。


1.日本は本当に資本主義か?(Side−A)


普通に考えれば、日本は資本主義国です。
しかし、世界的に見ても少し前の日本ほど格差のない経済システムを
作ることができた国は少ないと思います。


ウォルフレン氏は、「人間を幸福にしない日本というシステム」
(毎日新聞社)の中で、日本の資本主義は欧米の資本主義とは
異なっていると分析しています。
同書は以前ベストセラーとなったため、
ウォルフレン氏の名前をご存知の方も多いのではないでしょうか。


資本主義のもとでは、企業の目的は利益を上げることです。
その理由は、株主や銀行からの資金調達を行いやすくするためです。
あなたが銀行や投資家だったら、
利益が計上されている会社とつきあいたいですよね。


しかし、以前の日本企業は利益を計上する必要はありませんでした。
なぜなら、企業はたとえ利益を計上していなくても、
グループ会社と銀行から必要な資金を調達することができたからです。


企業は潤沢な資金を利用して、
利益よりも売上の拡大を目標に活動を行ってきました。
売上が大きくなれば、当然企業規模も大きくなり、
多くの人を雇用することができます。
そして、株主からのプレッシャーも弱かったため、
稼いだ利益を、福利厚生等の従業員の幸せのために使っていました。

当時の通産省などの役所が規制を使って参入障壁を作り、
過当競争が起こらないような、経済システムが作られました。

つまり、以前の日本では、資本の論理よりも、社会の安定を重視して
官僚が実質的に日本経済をコントロールしていました。
そのため、ウォルフレン氏は日本の資本主義は
欧米の資本主義とは異質のものであると分析されています。



昔は今よりも競争が激しくなく、
世の中の流れがゆっくりしていましたよね。
次回はなぜ、そのようなシステムが変わってしまったかを お話します。




004日本は本当に資本主義か?(Side−B)

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