『経済と経営と会計がよく分かるメールマガジン』
Vol.6 2005/6/16
簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます
１．ROEが高い会社は良い会社か？（Side−B）
２．お勧めの会計入門書
３．編集後記
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●このメルマガの内容は・・・
自分の頭で考えようとすることが、
スキルアップをしていく上で一番大切なことですよね。
なぜなら、自分の頭で考えながら覚えたことは、
必要な時にすぐ使えるからです。
そこで、このメルマガのテーマは具体的な一つの答え（知識）を
説明するだけではなく、一つの事実（常識）を複数の観点から
見て何かに気づいていただくというものです。
このようなメルマガですが、
今後もお付き合いしていただければ嬉しいです。
バックナンバーは、こちらからご覧になれます。
http://ac-intelligence.jp/mainpage/meilmagazine1.htm
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こんばんは。
アカウンティング・インテリジェンスの望月です。
前回のメルマガでは、同じようにROEが高い会社でも、
そこで働いている従業員の幸せや経済に与える影響
は異なっているということをお話しさせていただきました。
今回は、ROEが高い会社は誰にとって良い会社なのか
という点について、もう一度考えてみたいと思います。
１．◆◆◆ROEが高い会社は良い会社か？（Side−B）◆◆◆
ROEが高い会社は誰にとって良い会社でしょうか？
前回のメルマガでは、ROEが高い会社が必ずしもそこで働いている
従業員や経済に良い影響を与えるとは限らないというお話をしました。
ROEは投資した資本を効率的に使って、
会社経営を行っているか否かの指標です。
つまり、株主（投資家）にとっては
ROEが高い会社は常に良い会社だと言えるのです。
最近、株主重視の経営を行う企業が増えてきました。
それに伴い、日本株を購入する外国人投資家の数も
増加していきました。
どの位増加したかというと、日本株を保有している
外国人投資家の比率は、バブルの頃の1989年末は4.6％でしたが、
2004年9月末には22％にも増加しています。
なぜ、外国人投資家の日本株の保有比率が増加したのでしょうか？
外国人投資家の保有比率が増加した理由としては、
次の２つが考えられます。
1．日本の会計システムに対する信頼性が増加したため
以前の日本の会計基準は、
グローバルスタンダードと異なっていたため
外国人投資家からあまり信用されていませんでした。
そこで、会計ビックバンによってかなり急ピッチに
日本の会計基準をグローバルスタンダードと同様のものにしました。
日本の会計システムに対する信頼性が増加したため、
外国人投資家が安心して投資できるようになりました。
2．財務状況に比較して株価が割安となったため
株式投資で儲けるためには、株価が安い時に購入して
高くなった時に売却しなければなりません。
例えば2003年の春のように景気が後退し、
日経平均が8,000円を下回るような状況であれば、
例え業績の良い会社の株式であっても、
市場の影響を受けて、株価が下落してしまいます。
日経平均の下落により、
ある会社の株価が下落したのであれば、
相場が戻れば株価は回復すると考えられます。
とは言っても株価が下落している時は、
会社が倒産する可能性も高いので、
株式投資に対するリスクも高くなります。
外国人投資家は上記のリスクを減らすために、
財務数値の健全な会社の株式を買っていると考えられます。
なぜなら、よく新聞に記載されている外国人持株比率が
多い会社のランキングで上位になるのは
HOYAやCANONなどの財務数値の健全な会社が多いからです。
外国人投資家は財務数値の健全な会社だけにしか投資しない
訳ではありませんが、常にリスクとリターンを考えながら
投資しています。
外国人投資家を「ハゲタカ」などと言って嫌わずに
彼らの常識である会計を身につけてみるのも
良いのではないでしょうか。
そうすれば、経済のニュースを読むときの視点が変わり、
今まで気づかなかったことに気づくようになります。
さて、一つクイズを出させて下さい。
前回のメルマガでは、ROEを増加させる方法として
１．ブランド構築による商品単価のアップ
２．リストラ
の２つを説明させていただきました。
他にはどのような方法が考えられるでしょうか？
答えは、次回のメルマガでお伝えします。
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上場企業の業績と景気の関係（Side-A）
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日本は本当に資本主義か？（Side−A）
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