簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます
     

『経済と経営と会計がよく分かるメールマガジン』 
                  Vol.11 2005/8/25

簿記を会計と一緒に学ぶと、使える会計と簿記をマスターできます

 

1.日本はアルゼンチンを笑えるか(1)
2.ツウ好みのメルマガ
3.ビジネス新刊ベスト50を素早く読む方法
4.メルマガ紹介
5.編集後記
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●このメルマガの内容は・・・

自分の頭で考えようとすることが、
スキルアップをしていく上で一番大切なことですよね。

なぜなら、自分の頭で考えながら覚えたことは、
必要な時にすぐ使えるからです。

そこで、このメルマガのテーマは具体的な一つの答え(知識)を
説明するだけではなく、一つの事実(常識)を複数の観点から
見て何かに気づいていただくというものです。

このようなメルマガですが、
今後もお付き合いしていただければ嬉しいです。

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こんにちは。
アカウンティング・インテリジェンスの望月です。
夏の暑さも峠を過ぎ、大分過ごしやすくなってきたようですね。



国債の残高が年々増加しているため、
2002年の春に日本の国債の格付が
ボツワナより低くなってしまったというニュースが話題になりました。


そこで、実際に国債が債務不履行となってしまったアルゼンチンと
現在の日本の状況を比較して、
日本の財政状態は大丈夫かを検討してみたいと思います。



1.◆◆◆日本はアルゼンチンを笑えるか(1)◆◆◆




アルゼンチン政府は2001年12月に、支払のための外貨不足から
公的債務の一次支払の停止を宣言しました。

木村剛氏の「お金の発想法」(日本実業出版社)によると
債務不履行となった公的債務の金額は約11兆円と書かれています


11兆円と聞いても、日本の2003年度のGDPは約500兆円なので
ぜんぜん大丈夫だと考える方もいらっしゃると思います。


経済規模が異なる国を比較する場合は金額ではなく、
GDPに対する国債残高の比率を比べた方が公平ですよね。

それでは、アルゼンチンが破綻した時のGDPに対する
公的債務残高はどの位あったでしょうか?


GDPに対する、公的債務残高は約60%でした


それに対して現時点の日本のGDPに対する
公的債務残高残高はどの位だと思いますか?


GDPに対する公的債務残高の割合は160%を超えています。
平成17年3月末現在の公的債務残高の内訳は
国債約626兆円、その他借入金等213兆円となっています。


この数字を見ると、なぜアルゼンチンは破綻したのに
日本は破綻しないのかと思われると思います。


日本が破綻しない理由は、
複雑な理由が絡み合っていると思いますので
アルゼンチンが破綻した理由を中心に説明していきます。



アルゼンチンは財政赤字による不足部分を外国資本に頼っていました。
アルゼンチン経済は1998年まで順調に成長を続けていたため、
海外からの投資が増加していきました。


その後経済成長が停滞したため、
投下した資金の価値が減少することを恐れた海外投資家が
アルゼンチンに投資していた金額を引き上げるようになりました。


一部の投資家がアルゼンチンから資金を引き上げると
不安に感じた他の投資家も同様な行動を取るようになり、
最終的に2001年12月には、耐えきれず破綻してしまいました。




これに対して、日本の国債は多部分を
日本国内の投資家に所有されています。


つまり、日本の財政赤字の不足部分は
日本国民の貯金(金融資産)でまかなわれています。


そして現在も新規に発行された国債は
すべて引き受けられているので、国家財政は破綻していません。



つまり日本が財政破綻しない主な理由は、
財政赤字による不足部分を外国資本に頼っているのではなく、
国民の貯金(金融資産)でまかなわれているからだと考えられます。



それでは、約626兆円の国債はいったい誰が持っているのでしょうか?
平成16年月末時点で約150兆円は「郵政公社」が持っています。
国債発行残高の約4分の1に該当します。



今回からしばらく国債をテーマにメルマガを書こうと思っていたのですが、
「郵政民営化」が経済のニュースで一番注目を集めています。

せっかくなので、次回から選挙が終了するまでは、
「郵政民営化」をテーマにメルマガを発行しようと思います。

選挙が終わったら再び国債をテーマにする予定です。


題して「郵政民営化とは何か」です。

楽しみにお待ち下さい。



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